ひみつ
ひみつ
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今日は渓流へ。川原を渡る風がとても涼しくて、本を読みながら竿を見ている時間が気持ちよかった。虹鱒がかかり、水面できらりと光った瞬間に胸が高鳴った。火にかざすと鱗の匂いが広がり、命をいただくことの重みをしみじみ感じた。静かな流れと炭火の赤に包まれて、心がすっと澄んでいく一日だった。
一桃匠を追熟したものをいただきました。
翡翠の縞をまとった小さな貝殻のように、皿の上で静かに息づいている。指先で触れれば層はやわらかくほぐれ、奥から淡く甘いピスタチオの香が立ちのぼる。ひと口ふくめば、なめらかな緑のピスタチオクリームが舌にひろがり、バターの温もりと溶けあって、遠い国の午後の夢のように心をゆるめてゆく。
お気に入りのカップでお茶を淹れ、好きな音楽と香りに包まれると、心がじんわり満たされていく。外のざわめきは遠く、時間もゆっくり流れる。けれど、この心地よさに慣れすぎたら、誰かと過ごす温もりを忘れてしまうのではと、ふと不安になる。それでも今日もまた、静かな幸福に身を委ねている。
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